愛の奇跡。


いつも我慢して、頑張ってた。


でも僕には解るんだよ?


少し驚いた顔するのぞみ。



「泣いてないって、何言ってんの。残念ながら何も思い出してないし。ほら、野菜たっぷりカレー作ったんだから食べてよ!」



のぞみはどこまでも明るいふりをする。



「うん…じゃ食べよっか。お腹減った~!」



すごく気になったけど、それ以上は聞けなかった。


もしかして…全部思い出して。


君はまた…いなくなってしまうの…?


そんな不安がじわじわと湧いてきて。


食事は会話が盛り上がらないまま終わった。