「やっと……っやっと………つけた……っ」



え!?



「さっきの……っ演技、見て……すぐに解った……っ君は、のぞみだって……!!」



え、さっきの演技って…。


じゃあ、まさか…。


まさか、君は…。


橋本直樹君は泣きながら笑うという複雑な表情をしながら、自分の手を見せた。


ハッとして、私も自分の右手を見せた。


橋本直樹君の薬指には…私と同じボロボロの指輪が嵌まっていた――。



「やっと……見付けた。」



私の手を握って、ふわりと優しく微笑む橋本直樹君。


その笑顔を…私も探してた。