オドオドガタガタ…だったのに、ダンスを始めると顔つきが変わった。 うわぁ…すごく、上手い! 格好良い!! そして、胸が高鳴っていく…懐かしいような、悲しいような…不思議な気持ちになって。 何…何なの…? あの子が“直樹”であればいい、なんて…そんなバカなこと。 胸の高鳴りが止まらない。 そして溢れる記憶、感情…。 パチパチパチ――。 ダンスはいつの間にか終わっていて、彼は拍手喝采を浴びていた。 「次、森岡のぞみさん、お願いします!」 「…はい…。」