思い出したのか、のぞみはキレイな顔をくしゃくしゃにして、大きな瞳から涙をポロポロ溢した。 「格好良く…オシャレなお店で…プロポーズしたかったんだけど…。」 記憶が戻らなくてもいいと思ってた。 君がもう一度愛してくれたから。 だから、どうしても今日デートがしたかったんだ。 プロポーズしたかった。 のぞみと…婚約したかったんだ。 「バカ…っ格好悪くても何でも、結婚してあげるに決まってるでしょ…っ!!だから…だから…っ!!死なない…で……っ!!」 泣きながら僕の手を握るのぞみ。