焦ってるのぞみは意味が解らない…て顔してたけど、僕はのぞみの手を握った。 ポケットから…今日買ったばかりのリングを取り出して、なんとかのぞみの左手の薬指に嵌めた。 「…直樹…これ…?」 「のぞみ……僕…と…、結婚してくれる…?」 「……え……?」 今日、どうしてもこれだけは言いたかったんだ。 だって今日は…。 「のぞみ…誕生日…おめで…とう…っ」 そう、今日は君が姿を消したあの日から丁度一年。 今日は君の19回目の誕生日だったから。 「……約束……覚えてる……?」