愛の奇跡。


勿論、私の方が強い。


あんな奴ら、やっつけるのは訳ない。


でも…直樹の前で力を使うのは嫌だった。


人間じゃない所を…見せたくない。



「……っ!!」



「直樹っ!!」



男の一人が、直樹の頭に銃を突き付ける。



「お前は…輝本直樹か。…チッ…またやっかいな奴だな。死体を出すのは面倒だ。目的はジョーカーを連れ戻す事だけだからな。どうだ、ジョーカー?俺たちの元へ戻るなら、こいつには何もしない。」



戦うことは、できる。


でも………。


ごめん、直樹。


やっぱり無理だったみたいだね、私達が一緒に逃げるのは…。