「ひ、ヒロイン──ですか!?」

「毎年、学年別対抗演劇大会というのかがあってな。一年〜三年の各学年一クラスが校内の演劇大会に出場するんだが……昨日の職員会議で一年はうちのクラスに決まってしまったわけだ」

「はぁ……」

でもなんで私がヒロイン?他にも演技が上手そうな女子はいるのに──

「ダントツなんだよ」

えっ!?

先生は私に何やら紙を一枚広げて見せた。
そこにはグラフが書いてあるのだが……

「なんですか、これ」

「万が一に備えてこんなこともあろうかと、クラスの男子どもに密かにアンケートを取ったってわけだ。で、お前がめでたく一位ってわけだ」



えっと……グラフのタイトルは──



『演劇大会でヒロインになってほしい女子』ぃぃぃ──っっ!!!!!





何コレ……(脱帽)
いっ、いつの間に……
侮り難し我が担任。


「つーわけだからよろしく☆因みにまだ演劇の題目は選定中だ。それと相手役はお前に選ばせてやるから、決めておけよ」

「あの……私に断る権利はないのでしょうか?」

聞いても無駄かもしんないけど一応ね。



「もちろん、ないっ!!!」