「沖田さんっ!!」

私は屋上まで走った。
そして勢いよく扉を開けた。

「……千鶴……ちゃん……?!」

よくここが分かったね、と言わんばかりに目を丸くしている。

「ハァ……ハァ……やっと、会えた」

息切れが、心臓の鼓動が止まらない。

「もう具合は大丈夫なの?」

「はい……あの、沖田さんっ!!ありがとうございます!!」

沖田さんの顔も直視できないまま、私は深々と頭を下げた。

「フフフ、千鶴ちゃんって結構律儀なんだね。ただ保健室に運んだだけで、そんなに感謝されるとは思ってもみなかったよ」

「そんなこと……私にとっては命を助けてくれたのと同じくらい重要なことなんですから」

「命……ね。大袈裟だって!!僕たち友達なんだからさ、助け合うのは当たり前。
ただ」

沖田さん……

「少し重かったかな、なんて」

「ご、ごめんなさいっっ!!!」

「うそうそ、千鶴ちゃんって素直でかわいいね」

沖田さんに言われると反論できない、というか……

「……/////」

「いじりがいがある(笑)」

全て受け止めてしまうんだよね。