舞風─君をさがして─

「千鶴~!!!大丈夫だったか?いきなり倒れたからびっくりしちゃったよ」

昼休み、平助君が心配そうに私に声をかけてくれた。

「もう大丈夫!!久々にあんなに走ったから酸欠になっちゃったみたい。心配かけてごめんね」

「いやいや、もとはと言えば左之さんが悪いんだし(あんな罰を与えるから)、それに保健室に運んだのは総司だしな。俺は残念ながら何もしてねんだ」

そうだ、沖田さんにお礼言わなきゃ!!!

「平助君、沖田さんどこ行ったのかな?」

教室を見回すが姿が見当たらない。

「そ―いや、総司のやつ千鶴を保健室に運んでから、教室には戻ってきてねぇな」

「そう……なんだ……」

「でもがっかりすることはねぇぜ。あいつの居場所は分かっているからさ」

平助君の話によれば沖田さんは屋上でよく昼寝しているんだって。
それでも学年では成績トップらしい。
どうやって勉強しているんだろう……

本当、沖田さんってすごいなぁって改めて思ってしまう。