間愛のつめかた

留玖はえへへ、と嬉しそうに笑った。

「殿は甘いものが好きだから」

くらくら目の前が揺れるような天女の微笑みだった。

うう、マズいぞ俺。
やっぱり料理よりもこの場で留玖を食べてえ!

「三舟屋さんの大福みたいにおいしくはないと思うけど……」

いや!
お前が作ったんだから、美味いに決まってる!

そう言おうとしても、胸の辺りがジーンとして言葉が出てこない俺。

「えへへ、殿には特別で一番大きいのにしたよ」

なんだ!?

なんだコレ……!
俺、頭がふわふわするぞ!

留玖の笑顔を見つめながら、幸せな気分に浸りきって──


「むむ! 一品だけかと思ったら……菓子まであるとは凄いじゃないか!
さすがはおつるぎ様だな!」

と、酔っぱらいの鬼之介。

「なんかこう、もっといびつな形かと思ったら……この大福、見た目もカンペキじゃないですか!」

と、さらりと失礼なセリフを混ぜて隼人。



──じゃまだ!

やっぱりこいつら、ジャマだぞ!!