間愛のつめかた

翌々日の夕刻──

「なんで、てめえらがここにいるんだよ……!」

設けられた宴席で、俺は不機嫌に周囲を睨んだ。


留玖は昼過ぎから城の台所にこもっている。

今日は、俺のために留玖が手料理を作ってくれる日──なのだが。


そう、
「俺のために」だ。


なのに──


「なんでって……

おつるぎの方様が直々に手料理を振る舞って下さるからゼヒに、って城からの使いがあったからでしょうがよ」

色づいた庭を望む宴席に着いて、隼人がふてぶてしい調子で言った。


「おい!
いかに敬意を払う気になれん相手でも──殿に向かってそのような物言い、無礼だぞ秋山!」

と、それをたしなめたのは、仏頂面でその隣に座った帯刀である。

……てめえのほうが無礼だ、この野郎。


「知らぬ仲じゃなし、この場は無礼講でいいじゃないのかえ?
これだからお侍様は……堅ッ苦しいのはイヤですよ」

と、宴席の一番下座で、優美に酒の杯を傾けながら与一。

登城するのに役者の姿ではさすがに目立つため、今は侍の姿に扮してはいるが……


「と言うか、兄う──殿!
いかに城下で有名な鈴乃森与一とは言え、士分でもない役者風情をこのような場に同席させるなど……言語道断です!」

俺に一番近い上座に座った冬馬が、クソ真面目に小うるさいことを言ってきた。


やかましい。

俺にとっては、てめえら全員この場に同席させるなど言語道断なんだよ!


「おうい、それよりおつるぎ様の料理はまだなのか?
ボクは腹が減ったぞ、殿」

既に酒が回ったか、へろへろしながら鬼之介。