間愛のつめかた

「うっ……」

私はうめいた。


「む……昔、村にいた頃に実の母から、ご飯の炊き方やお漬け物の漬け方、煮物の作り方を習ったんですけど……」

「ほう、凄いじゃないか」

小さな声で言うと亜鳥が感心した声を出して、私は慌てた。

「で、でも……結城家の養女になってからは木刀ばかり握ってて……」

少しだけ、寂しい気がした。

「今ではもう、包丁の握り方なんて忘れちゃいました……」


毎日、家の手伝いをして、
母を助けるために十になる前から料理を手伝っていた農民の娘時代は、もう自分にとって遠い過去なのだなあ、とあらためて思った。


「むしろ料理なら、エン……殿のほうができるかも」

私は、大きく溜息を吐いた。