君のことを想いながら

サキは部屋に戻って、
たんすを開けて服を出していく。


学校の参考書や、筆記用具、写真…。


持っていくものを、部屋の中から選んでいく。


サキは、笑顔でいた。


「これ…も、いるかなぁ??う~ん」


「これ…は、いらないやっ。」


それは、まるで旅行に行くかのようだった。


ただ
俺が気付いていないだけで、
この時サキは心の中で泣いていた。


俺の脳内では、残酷なシナリオが出番を待っている。


「…もう、時間が来ちゃっ…たんだね…」