「…っ、娘は…娘は…助からないんですか…!?まだ、17なんですよ…!?」


「………先生っ。」


すがるように男は先生を見た。


「…お母さん、お父さん…。娘さんは…よく…頑張りました…。」


先生の言葉を聞いて、父と母は泣き出した。


二人は何かを悟ったようだ。


先生は話を続ける。


「…10年。生後10年生きられないと言われた娘さんが17年も…。これは、奇跡に近い…。しかし…、もう…これ以上は…」


先生が言葉を濁す。


父は母の肩を抱き、支えている。


「…っ。ふっ…うっ…うぅ…。」


「…すでに…、心臓が娘さんの成長についてきていない…。」


「…うぅっ…先生…娘は…、娘はいつまで…生きられるんでしょうか…??」