憂鬱だ


新入生は養成期間を終えて本格的に死神として働くことになった


今日は、仕事の振り分けが行われた


僕は、希望していた名簿作成ではなかった


一番危険だと言われる仕事―。


死者が生者と接触することを防ぐ仕事。


最悪だ…


特殊能力を最も必要とされる体力仕事だ


言うことを聞かない死者が、死神を襲うことだってあるらしい


なるべく穏和な死者であるようにと願った


「レイ。一緒だね。よろしくね。」


ポンと肩を叩かれた


「ヨク。またよろしく。にしても、最悪だよ。一番したくなかった仕事だ。はぁ…」


「まあ、いいじゃない。仕事は仕事!!」


ヨクはにこっと笑った


「そうよ。仕事は仕事。それに、仕事が合わないようなら他に移してくれるらしいし。
もっとも、この危ない仕事から移る。つまり、それが意味するところは左遷だけれどね。」


ジルがヨクの肩に手をおいて高飛車に話した


「ジルも一緒よね。よろしくね。あ…トウヤは…」


ヨクは声の調子を落とした