「これより人間界に下りる。」


養成所の先生が声を張り上げる。


「レイ、初めてだね。人間界に行くの。」


ヨクが、小さい声で話してきた


「そうだね。前の授業では人間は、醜い生き物だと習ったけど…。本当にそうなのかな??
だとしたら、怖いね。」

「あら。レイともあろうお人が怖いだなんて。
意外ね。」


後ろから、また小さい声が聞こえてきた


「ジル。僕を、買い被るのはやめてくれ。僕は、ジルたちと何一つ変わらない。」


「買い被ってなんかいないわ。私はレイを評価してのことよ。
レイは卑屈になりすぎよ。トウヤみたいになるわよ。」


「…僕は、そんなんじゃ…ありませんよ…。」


トウヤが、小さく話した。


「ははっ。それは、困るね。」


ヨクが無邪気に笑った


「そこ!!さっきから、話を聞いているの!?」


僕たちは先生に怒鳴られた


「まったく、あなた達、四人はいつも話を聞かない!!レイくんも、自覚しなさい!!」


「すみません。」


僕たち四人は謝った