「っきゃーかわいい!!」


一人の女性が、こどもを抱きしめた。


「あっ。ちょっと!!早く着させてあげて!
裸じゃ可哀相でしょう!!」


一人が怒って、服を 突き出した。


「あっ。そうでした。わかりましたぁ。」


服を手にとった。


「さあ~、着ましょうね~。」


こどもに袖を通そうとした。


「…いいっ。…ぼく、ひとりで…できりゅもんっ!!」


こどもは、体をくにゃりと曲げて抵抗した。


「かわいいーっ!!」


ガバッ―ギュッ―


「…っ、くりゅしぃ…はなせぇっ…」


こどもは涙目になって、手足をじたばたさせた。


「よしなさい。自分で着させてあげなさい。」


「はぁい…。」


こどもに服を渡した。


こどもは、一人できはじめた。

「ねぇ、お名前なに??」


女性は目線を合わせてこどもに聞いた。


「…にゃまえ…。」


「そう、お名前。」


「…い…」


「…え??」


「…れ…い…」


こどもは小さく答えた。