「………!」 カーテンの奥には 沢山の管に繋がれた、同い年くらいの女の子。 「向 杏里(ムカイ アンリ)です。よろしくね。」 そう言ったのは神谷。 杏里さんの手を無理やり動かして、彼女のセリフを変わりに言った。 「…瀬合ひかる…です。」 自己紹介をすると、神谷は 「そう来ると思った。」 ってフニャリと笑った。 それから 「…杏里は、いつ意識が戻るか分からないんだ。」 目を伏せて ポツリポツリと、私を病院へ連れて来た意味を話し出した。