きっと好き


………‥
…‥








「あ、瀬合さん!こっちこっち!!」

「あ、うん。」



同じクラスの男子体育委員の田中君に呼ばれて隣に座る。



「お、瀬合、なんか久しぶり。」




その隣には平井君。田中君とは部活が同じで仲がいいみたい。



「久しぶり。平井君も体育委員だったんだ。」


「おう。今年の球技大会、競技は何だろなっ?」







平井君はウキウキしている様子だけど、私には憂鬱な話題。



うちのバカ高は、勉強はあまり強くないけどスポーツが盛んな学校で

なぜか2学期の期末テストの直前に球技大会を行う。2日もかけて。







「野球がいいなぁ、野球っ!」


田中君と平井君がワイワイする隣で私は小さくため息をついた。



普通にバカで、スポーツの苦手な私は球技大会よりもテスト勉強の方が必要なんだ…。















「では、体育委員会を始めます。」


時間が来て、イケメンの体育委員長が話を進める。





「今年の競技は、男子がサッカー。女子はバレーボールに決まりました。」



その体育委員長の言葉に教室内はザワザワ…。


「まじかー!!」


って平井君も頭を抱えてた。

サッカーは苦手なのかな…?







「体育委員のかかり表を配りますので、よく見て、当日しっかり動けるようにしておいて下さい。

尚、チーム決めは各クラス体育委員が中心となって行い、今から配るチームメンバー表に記入し、僕まで持ってきて下さい。

質問がある人は手を挙げて下さい。…」







かかり表を見ると、“前日準備”だった。


よかったー。“審判”とかじゃなくて。