「だって、岳が連れてくる女の子ってみんなすごい化粧してんだもん。 オジサンびっくり。」 「はいはい。だまろうね。」 神谷がお父さんに軽くパンチをした。 「ところがどっこい、君は見たところスッピンだね?」 「とーさーん。」 「あはは…」 神谷が無表情でお父さんに“黙れ”って言ってる。 「岳の事、よろしくお願いします。」 「え!?」 「父さん、ひかるが困ってるっ」 どんどん不機嫌になる神谷をよそに、ずっとマイペースなお父さん。 なるほど、神谷がこんなヤツな理由が分かった気がする。