神谷がしたように、泉くんの隣に寝そべる。
「よし、今日は特別に歌でも歌いますかっ」
泉くんのお腹に一定のリズムを優しく刻みながら神谷が言った。
「…いやだよぅ。兄ちゃん、オンチだもん。」
「うっせ。」
神谷と話す泉くんの目は早くもトロンとなってきている。
私は横で寝ているだけでいいのか…?
と思っていると、泉くんが私の手を握ってきた。
「???」
「…明日になったら…マリオ………」
……え?
「…寝た?」
「フッ 寝たな。どんだけマリオカートしたいんだよ。」
泉くんを挟んで神谷と目があってしまった。
「………。」
嫌な沈黙。
意識してるのは私だけだって分かってるから、さらに嫌だ。

