「泉、今日はカレー鍋だよん♪」
神谷が呼び掛けると、泉くんはヒョコっとテーブルの下から顔を覗かせた。
…うわ、ホント可愛い。
目がクリクリしてて、全然神谷とは違う。
"ミニ神谷"だなんて、失礼な事を言ってごめんね。
心の中で謝っていると
泉くんが私の方をじーっと見ていた。
「???」
微笑みかけても反応は無い。
でも何か言いたそう。
神谷はキッチンで夕飯の支度をし始めたみたいで、助けを求めようにも求められない。
「…なぁに?」
恐る恐る聞いてみると
「…お姉ちゃん、だれ?」
よく考えてみれば、当たり前の質問が飛んできた。
「あ、私は神谷クンの友達の 瀬合ひかる と言います。」
「……今日は、かのじょじゃないの?」
「……は?」
なんじゃそりゃ。

