ラブ☆パニック





「俺の身にもなれよっ!! ハゲ山に事情聴取されてだんだぞ!! お前はどこだって!」

……。

お疲れ。
海木。

「メールも出来ねぇし! 授業飛び出して来たわ」

悪ガキ。
まあ、保健室でサボろうとしてたアタシもだけど。


「あ! 2人共ぉ~♪ 良い所にいんじゃん! 入りづらかったんだよねぇ! 1人で教室になんか!」
「「美和…」」

金色の髪を揺らしながら、この清楚な学校には場違いの派手なメイク。

アンタ、授業中に来るって…。
遅刻のうちの遅刻だね。

アタシは大きな溜息をついた。

「美和、お前いつも遅刻、遅刻で…」
「あ~あ。チャラ男野郎までぇ…」
「な! だからチャラ男じゃねえよ!」
「チャラ男じゃぁん!!」
「じゃあ美和はギャルだな!!」
「いーもん! アタシはギャルで結構!! なんなら咲月もやってあげようか?」
「ば! 咲月を巻き込むな!! 咲月は純粋で可愛い女で充分!!!」

……美和。
アタシはアンタみたいに、道を踏み間違えないよ。

それも純粋でもねぇし、可愛くねぇよ。