ラブ☆パニック





「み、美和…」
「大丈夫。咲月は待ってて」

そう言い、無理に微笑む美和。

無理に決まってんじゃん!
親友が先輩達に絡まれてんのに、見て見ぬふりなんか。

「あ、アタシも行きますっ!!」
「咲月…」

アタシ達は先輩達に囲まれ、裏庭に来た。



「…アンタ。この髪、ちゃんと黒に染めて来たらぁ?」

そういい、美和の髪をいきなり引っ張った女。

「…ったっ!」
「美和っ!!」
アタシが美和に手を伸ばすと、他の先輩達に遮られた。

「このツケマもっ!!」
「ヤっ…」
美和のツケマを引っ張り、ハズした女。
美和は顔を赤くして、啜り泣いてる。

ヤダ…
ヤメテよ…。

いくら美和が派手だからって、こんな事していいと思ってんの?!

「あ~あ。泣いちゃったぁ。メイクボロボロなんじゃない? アタシが綺麗にしてやるよ」

そういい、庭の池の水を汲む女。

ちょ、ちょっと待って!
美和は悟ったのか、無茶苦茶になった顔で、後ずさりをしてる。