景「亜也ちゃんスティックは?」
戻ってきた景さんはきょとんとしていた。
亜也「あ……えっと真緒さんが今さっき持って行ってしもうて」
景「え?……あ、ほんまや」
景さんは真緒さんとこ行ってしまう。
亜也「……」
にしても真緒さんのあのスティックの取り上げた方……
あたし嫌われてんかな……
亜也「!いっ……」
美月「ライブ終わったらトランプ大会やからなっ」
亜也「は……?」
あたしは後ろから急に頭を叩かれポカンとした。そしてトランプ大会と聞いてさらにポカンとなった自分がいた。
ライブがはじまる。
「あの子?」
「……ねぇ」
亜也―――
亜也「……?」
「あんたスタッフ?」
あたしは今さっきライブしていたscrewのメンバーに話かけられた。
亜也「はい。なにかありました?」
「……」
「……」
亜也「……?」
いやあの大きい二人に囲まれてて怖いんですが……
「ふ~ん……対応はちゃんとしてんだな」
亜也「!?」
あたしの前に顔が近づいてくる。
亜也「あ、あの……」
「あんたずいぶん大切にされてんだな」

