右に剣さん。前には真緒さん、亜季さん景さんがいた。
助手席に美月さん。



メール?


剣「?メール?」
亜也「ちょ……」

剣さんはあたしの携帯を覗き込む。
あたしは携帯をしまう。

剣「美咲ちゃん?」
亜也「……違いますよ」
あたしはため息をついてもう一度携帯を見た。
美咲からではなかった。

剣「なんやちゃうんや(笑)」
亜也「……」
なに笑ってんや……



車の揺れが眠気を誘っていた。






















亜也「!!?」


なに?



あたしの肩に何故か手が置かれている。 剣さんの手だ。
あたしを抱き寄せている感じだ。


なんで




あたしは剣さんを見た。
寝てない。がっつり起きてるやないか。 剣さんはあたしと目を合わせても手をどかしはしない。


けれど車内は音楽だけが流れていてみんな泥のように寝ている。

静かにあたしは剣さんから極力離れようとするが抱き寄せている力は強い。


亜也「っ!剣さ……っ!!!?」

剣さんは黙らせるように掴んでいたあたしの肩をぐっと強く掴んだ。