「言ったまんまさ。
俺達は血が繋がってないんだ。」
「・・・」

・・・そんなの、有り得ないよ、信じられないよ・・・!

私は涙を流しながら心の中で叫んだ。

「だから音姫、俺と付き合ってほしい!」
「そ、そんな・・・無理だよ、第一血が繋がってないことすらも理解出来てないのに・・・っ!」
「分かってもらえなくても良い。ただ、これだけは覚えていてくれ。俺は一人の女として、お前を好きなことを・・・」
「-っ!」

その時兄の目は、“兄”でなく、“男”の目をしていた。

「お兄ちゃんのことは好きだよ?でもまだ付き合ったりは・・・出来ない。」

「・・・ありがとう!」