‡背中合わせ‡

「ゴメン、他に好きな人できたから…サヤカとはもう付き合えない」


付き合って1年が過ぎた頃突然の先輩からの別れ…


「ヤダよ、別れたくない」

「ゴメン…もう無理なんだ」
そう言って走り去っていった。

体育館の裏にあるこの場所はアタシと先輩の始まりの場所。

「どうして…何で…」

泣き崩れていたアタシの近くで声がした。

「テメェ、ふざけんなよ!!生意気なんだよ」

一人の男の子が4人の人に囲まれていた。

「お前らこそ一人じゃ何もできない弱虫だろ!?」

ケンカが始まっちゃった。
アタシは動けずそのまま隠れていた。

その男の子は4人の人をボコボコにして

「二度と俺にかまうんじゃねぇ!!」

そう言ってこっちに向かって歩き出した。

〜どうしよう…〜

そう思っていたアタシの前に立ち止まった。

「あっ…アタシは何も…」

立ち去ろうとしたアタシの腕をつかみ、その男の子はアタシを抱き寄せた。

〜えっ、何が起きてるの!?〜

「ヤメテ!!」

アタシは男の子の腕を振りはらって猛ダッシュで走った。

〜何なのよ、あの子〜


これがアタシとジョージの一番最初の出逢いでした。