「ねぇ、花菜。何か考え事してた?」 いつもそう。 梨沙は私の心をすぐに読める。 「え、まあね。あの人のこと考えてて…」 「あの人って…駿くん?」 そう、駿くん。 長澤駿。 春に私の心を奪った、初恋の相手…。