リビングに入ると結城がもう既にダイニングテーブルに着いていて、あたしは結城と対面するように座った。
「はい、どうぞ」
あたしの好みをよく知っている智恵美さんはショートケーキと一緒に紅茶を置いた。
「で、どういうことなんですか?」
智恵美さんが席に着いたところで透かさず第一声を出したのは、紛れも無い、このあたしだ。
「どういうことって何が?」
くすくすと笑ってる時点で惚けてるの丸分かりだからね!
あたしがムッとすると。
「可愛くねェからその顔止めとけ」
前方にいる結城が厭味ったらしく言ってきた。
「す・い・ま・せ・んねえ?あたしは元からこういう顔なんですう~!」
自分の顔がちょっと良いからって!
あたしが睨むと口角を上げて見下すようにあたしを見る前方の男。
お前の睨みなんて気かねェよ、バーカ
実際に口には出ていないが顔がそう言ってる。
