ケンカの原因は、いつもあたしだった。

彼が原因をふっかけてくることなんてない。

いつもふっかけてくるのは、あたしから。

今回も、ほんの些細なことがきっかけでケンカを作った。

ケンカをしてる時は、全く考えない。

ただ勢いに任せて、彼を責める。

大人な彼は怒りに任せて責めるあたしに対し、何も言わない。

言い返すこともなければ、逆にあたしを責めることも言わない。

それが余計に腹が立って、最後はいつも言う。

――出てって!