「俺と付き合ってくれるってことだよな?」


俺が美歌に、
そっと問いかけると…


「うん…。」


そう言って下を向き、少し赤くなる美歌。



…まだ、信じられねぇ。




だって、
両想いって、
そんな簡単なことじゃねぇだろ?


俺…
振られる覚悟で
告ったのに…。


信じられねぇよ、やっぱり。


嘘なんじゃないかって…
何度も思ってしまう。


「奏楽、
私の言ったこと、
信じてないでしょ?」


「えっ!!」


一瞬で免れた。

俺、そんな顔に出るタイプじゃねぇのにな。


「嘘じゃないからね、私の言ったこと。
っていうか、私からしたら、
奏楽が嘘ついてるんじゃないか…
って思うくらい。」


「嘘じゃねぇよっ!!」


…ぁ。

思わず叫んじまった。

だって俺、
嘘なんかついてねぇもん。


「夢みたいだ…」


「そんなの、
私もだよ…」


そう言う美歌が可愛くて、俺は美歌を強く抱きしめた。


美歌も、

俺の背中に手を回した。


「なぁ美歌…
もう一回、キスしていい?」


「えっ!?」


一気に顔を真っ赤にする美歌。


「…」


そして、

少し黙り込んだ。