「つか、花音、ずっと1人で屋上いてたのかよっ!」


花音はずっとここにいたのに…。

俺が必死に校舎を走り回っていたのは、
一体なんだったんだよ~


はぁ…。


「あ、うん!
ずっとここにいたけど、1人じゃなかっ…
あ、やっぱいいや。」


花音は何か言いかけた。

なんだ?
気になるけど…まぁいっか。


「キーンコーンカーンコーン…」


うわ〜
結局授業、2時間もサボっちまった。


「サボっちゃったね、授業。」


ははっと俺に向かって笑う花音。

俺の目、ちゃんと見てくれてる…
久しぶりに、花音と目を合わせて会話した。


「い~んだよ。
俺は花音と違ってガリ勉じゃねぇし。」


…なんか、偶にはケンカも良いかもな。
花音との仲が、余計に良くなった気がする。


「あたし別にガリ勉じゃないってぇ~
…さ、教室戻ろっ!」


「おぅ!」



**********



ガラッ


「あ!
おい、奏楽!
…と花音!」


教室に入ると、
宙音と謡と美歌が一緒に固まってた。


「…仲直り…したんだ…」


「うん!
お蔭様で!
ありがとね、謡♪」


「…別に…。」



なんか、あったみてぇだな。
謡と花音。


「ょ、良かった…
もぅ!
ケンカなんて、もうしないでね?」


美歌まで…
みんな、心配してくれてたんだなぁ。