「てかさ、別にどっかに行かなくても……」

美由希から本を返して、てか奪った


「絶対そんなのヤダ!!」

美由希が俺の脇腹をつねりながら怒った


「……なんで」

「だってせっかく夏休みあったのに、一哉が勉強ばっかさせて全然遊べなかったんだもん!!」

美由希が言った後、裕也も頷いた


(まぁ勉強させてたけどさ……。自分の成績悪いからじゃん…)


そんなこと思っても、口に出したら何をされるかわかんない
だから俺は言わない


「あ〜……わかったから。じゃあどこ行くんだよ」

「逆ギレ!??そ〜だな〜。……裕也どこ行きたい?」

いきなり話題をふられた裕也がビクッってなった


「え、俺?ん〜〜。海……とか?」