「だぁれがハゲじゃ、保坂」


頭に鈍い痛みが走って、塚元の声が聞こえてきた


「いったぁ〜。塚元先生、殴るんは卑怯っすよ…」

「何が卑怯だ!もう保健室で寝ささんぞ」


塚元先生がため息をしながら、俺が寝ているベッドから保健室の先生専用の机に座った


「えぇ〜!!それだけは勘弁!!」

「ならちゃんと授業受けてこい」


またため息をつきながら、コーヒーを飲む


「あ、俺も飲ましてよ」

「あぁ?………一杯だけだぞ」

(エエんだ……)


塚元先生はインスタントコーヒーをテキトーにコップに注いだ

そしてまた俺がいるベッドの隣にドスンと座り、コーヒーを渡してきた


(………暇なのか?)