逢いたい~先生~





数日後


昼ご飯を食べていた時だった。


「ねえ、ねえ。」

そう言ったのはさくちゃんだった。



「ん?」


「私、気になる先生がいるんだよね。」


(伊藤先生かなぁ・・・)

と、ちょっとテンションが下がりながら、

「うん。」
と答えた。



「誕生日とか知りたくって。

一人で聞くの恥ずかしくってさ。」

はにかみながら、さくちゃんが言った。



「うん。で、誰?」

こんな私にも相談してくれるんだ・・・

そう思うと嬉しい気持ちもあった。




さくちゃんは恥ずかしそうに、

「酒井先生・・・」



「ふ~ん。

酒井先生かぁ。

隣の担任だよね?」


(伊藤先生じゃなくってよかった。

ん・・・なんでよかったの・・・)



「そう。
 
先生のこと知りたくって。」


と、さくちゃんは恥ずかしそうに答えた。