原因は海外での単身赴任


ハネの発生により急いで帰国したが、日本に戻ってきた父の髪や目は、日本人の色をしていなかった。




ハネの病による空気感染はないと聞いていたので、
父は家の中でひっそりと過ごした。


外に出ればハネの病がバレてしまい、研究対象になりかねないからだ。

騒がれるのを嫌がり、「家族のそばで死にたい」と、父は言った。



しかし私にはそれが好都合で、

父からハネの病によって無色透明になった血液を手に入れて、成分を調べた。




わからないことは多かったが、それでも研究を辞めることができなかった。