「オレ…実はかなりヘコんでんだ。
それでこんな夜中に散歩。
なんだか一人になりたくなくて…
それに…
どうしてもこっちの音が気になったから遠出してみたんだ。
君は一人になりたい気分だった?」

やっぱり女の子からの返事は無い。

「そっか…
今日はありがとう。
君のおかげでオレはちょっと気が紛れたよ…
それじゃお邪魔なようだからオレはまた散歩にでも戻るとするかな…
…それじゃ。」


立ち上がろうとしたが立ち上がれなかった。
何かが服につっかえている…

女の子だ…

女の子がオレの服をつかんでいる。

「待って。」

それが女の子から聞いた初めての言葉だった…