私は彼に文を送った。



『ちはやぶる 神の愛(うつく)葉 まよわくば 泡雪の 思ひ消えらむ』
(ちはやふる)




 (龍神様であるあなたが私を『愛しい愛しい』と思う激しい恋情の言葉に迷いな
がらも私は謹んでお受けします。掴めば消えてしまう雪のように私の決意が消える
ことはありません)






    END