あのような無礼な態度の男性は初めて……私は見ず知らずの男性に唇を奪わ
れてしまった。



『龍の花嫁さま』…。



彼の囁いた言葉が胸にわだかまりを残していた。



私の遠い遠い記憶の奥底に…残る言葉と同じ…。



私は窓の外で咲き誇る桜の幹を見つめ、考え込む。