花占い、恋占い【短編】





「「すき」」




ぷつっと福士くんが
花びらを一枚ちらす。




「「きらい」」




二人の声が
教室に響く。




「「すき」」




あ、そういや
教室には今二人しか
いないんだったな。




「「きらい」」




夕日が
目の前の福士くんを照らす。




「「すき」」




あれ、彼ってば
こんなに端正な
顔立ちだったっけ?