「お前さ…」
「ん?」
学校の敷地を出てしばらく歩いた頃、ぽつんとかっくんが呟いた。
「お前…」
「待った」
「あ?」
「まひろがいい!」
「……」
きゃは~♪
かっくんの声ほんと素敵なんだよ。
低すぎず高すぎず…顔にぴったりな感じで…そのくせ性格に合わずとっても澄んでるの。
どこか鼻にかかった感じもスキ…❤
「いいのかよ」
「なにがあ?」
「ハア……」
…またぁ?
かっくんてよくため息つくよね…しかもあたしの顔見てさ。
「全くもってお前は馬鹿だな」
「あ、ひどーい」
「…ま、お前がいいんなら別に、俺は一向にかまわねぇがな」
「?」

