「お? 真緒ちゃんやんけ!」 「へ?」 教室に入るなり、元気のいい声で名前を呼ばれる。 「あ……」 「同じクラスやったんやねー。すご…」 「しゅっちゃんだ」 「…い…なあ…? ……しゅっ…ちゃん?」 ホントだすごーい。 やったあ知り合ったばかりでも知り合いがいてよかった! るんたた♪とスキップで彼に近付く。 「ま、真緒たん?」 「? なあに?」 「しゅっちゃんて……俺んこと?」 「そだよ」 他に誰がいるっていうの。 首を傾げながら答えた。