むうっと唇を突き出してぶすぶすかっくんの膝をつつく。
「…地味にいてぇ」
「ふんだ」
ぷいっと顔をそらして、その先にいた連くんにもう一度聞いてみた。
「ねーなにやってたの?」
「ああ…。彼がどーーーしてもしないっていうから、修平がね」
「しないってなにを?」
「演奏に決まっとるやん」
なんでまた…。
てかさっき断られてたじゃん。
「星野楓やぞ? せっかくこないな大モンが目の前におんのに、だまーっとくのはおかしいやろ」
「別におかしくはないと思うけど」
それ言ったらあたしだって、いつも家にいても父様の演奏聞いてなかったもん。
おかしくないって。
「せやからちょっとでええねん! ほんなら蓮二が伴奏するさかい…」
「なんで僕なんだよ。お前がやればいいだろ」
「おりゃーこんな立派なピアノ触れへんわおっそろしゅーて!」
立派なって…。
大きいだけで普通のグランドピアノだよ。
ピアノ科ならそんくらい弾いたことあるでしょーに…。

