秘密のMelo♪y①*日本編*


それにあいつ……出来ないと言った。



『それにまお、昔みたいにバイオリン出来ないから――』




確かに、今日演った演奏は藤峰真祐のものにしちゃなにか物足りなかった。

とはいえ、常人からすりゃ充分すぎるほどのもの。


完璧を追い求めるタイプには見えない。

ただ単純に楽しみたい。

それ一心にひたすら磨き上げていく。

そういうタイプだ。


それが……なぜ。

あんなことを言ったのだろうか、と。


ずっと、気にかかっている。



「あーびっくりした」


バタン、という扉の閉まる音と共に、大きく息を吐きながら真緒が戻ってきた。


「あ、なんだったの?」


「なんかー、梨音ちゃんが琥珀ちゃんに怒られてたー」


「おにーちゃん妹苛めたらあかんやんね」


…ペットは飼い主に似るってのは色んな意味で本当だろうな。

一緒に生活していくうちに似るのもあるだろうが……元々自分と似たのを選んでる節があるように思う。

妹のほうはタイプが真緒に似てそう…。