夢でも見ているのか。
泣きそうな顔でもぞもぞと動く。
「真緒」
冷えた頬に触れ、呼びかけてみる。
「んん……かっくん…?」
うっすらと目を開けると、俺の顔を見て安心したように息をついた。
次の瞬間には、大きな目いっぱいに涙を溜め、かじりつくように抱きついてきた。
「ま、真緒ちゃん…?」
「ううー……こあかった…」
必死で泣くのを我慢しているつもりなんだろうが、真緒が顔をつけている左肩に温かいものが滴ってくる。
「どったの真緒たん。怖い夢見たの?」
「うん…」
呟くと、これでもかというほどギューッとしがみついてくる。
「もう泣くな…」
さすがに少し困り、背中を軽く叩いて慰める。
真緒が泣いているのは……嫌だ。
なぜだか分からない。
でも、無性に……無性に悲しくなる。
「う、うらやまちい…」
「変態発言」
「黙れやアホ蓮二が」
…どっちもうぜぇ。

