まさか…まさかね。
そう思っていると。
「…あ…」
口滑ったみたいな顔してるんですけど!?
やめてくれるかなそういうの!
あれだけお願いしたんだからぁ!
顔を引きつらせているあたしを、ちらりと横目で見るかっくん。
心なしか目が……口元が……。
…わ、笑っている…。
「えーこほん。天才と言われる、星野楓くんが入ったのですから、今年は期待できそうです」
咳払いをして言い直す先生を、ぎろりと睨んだ。
「ではさっそくですが、色々と説明をいたしましょう」
説明?
なんの?
「この学校…というより、このバイオリン科のルールです」
る、るーる?
「この学校を支えるのは、主にバイオリンです。常にあなた方は、手本とならなければなりません」
この一言から始まり、うだうだと長いわけの分からない演説は続いた。

