―ピーンポーン
数十分後、あらかたの荷物を詰め終えて二人でお茶を飲んでいると、上のチャイムが鳴った。
…と、いうことはだ。
「かっくんとしゅっちゃんと蓮くんだ」
下でチャイムが鳴らなかった。
イコール番号を知っている。
イコールかっくんか蓮くん。
でも蓮くんはちゃんと、下のチャイムを鳴らしてから上がってくる。
てことは開けたのはかっくん。
そんで上まで上がって来たら、かっくんは勝手に入ってくる。
でも今チャイムが鳴った。
てことはさらに他に誰かいる。
…ってことだ!
「推理してないで出てあげたら?」
「出なくても入ってくるよ。かっくんが」
「おい終わったか?」
「…ほらね」
「…ほんと」
くすっと笑って肩をすくめるあたし達を、かっくんが不思議そうに見ていた。

