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数日後、あたしは、りんりんに手伝ってもらいながら、荷作りをしていた。
「ねえ真緒……本当に…」
「ほんとだよ。二週間くらいしたら帰るって」
「うん…」
あの後あたしは、無意識のうちに言っていた。
『パリに……帰る』
突然そんなことを言い出したあたしを、みんなが止めた。
「だってちょっと父様のとこに顔出してくるだけだから。それに…」
お母さんのことだけじゃない。
それに、七月七日。
七月七日が……過ぎてしまった。
本当はその日に行きたかったのだけど、あいにくその時あたしは死にかけていた。
「それに、なに?」
「……先生…」
「先生?」
「先生の命日…」
「あ…」
…そう。
七月七日、天の川が光る空に……先生は、還っていったんだ。

