「しっかし……真緒ちゃんがあの藤峰真裕やったとはなぁ。…な、真緒たん」
「本当……。なんかの冗談じゃないの? ねえ真緒たん」
「僕は薄々気付いてたよ。…ねっ、真緒たん」
蓮二までもが、眠る真裕にそう語りかける。
やっぱりこいつ……気付いてたのか。
真裕が、自分がそうだと告白したとき、他のやつらの反応は想像通り過ぎて笑えもしなかったけれど。
「…笑う必要、なくない?」
でも、蓮二は……一瞬目を細めただけだった。
その表情からは、驚きはあまり読み取れなかった。
「…あのシーンでようそんな冷静に人の観察しとったな」
「てかさ、それよりあたし腹立つんだけど」
「なにが?」
なぜか真裕の髪の毛で手遊びをしながら蓮二が問う。
……さりげなく(思いっきりともいう)蓮二の手を振り払っといて。
「…俺が知ってたこと?」
花梨に聞いてみた。
「そうよそうよ。よく分かってんじゃない。な・ん・で、あたしじゃなく楓なわけ?」
「あ」

